背景作画上達への道① 雲編
お久しぶりです。葱葵です。今期のこの講義では、基本的に背景の上達を目標とした練習と、簡単なアニメーションであったり、余裕があればLive2Dなんかも触って、ゲームの動くキャラみたいなものができたらいいななんて考えてます。
それは置いておいて、早速本題ですが、今回は雲の描き方について自分なりに学んできました。とはいえ知識をつけたからすぐ上手く描けるというわけでもないのでへたくそなのはご容赦ください。(回数重ねるのはこれから)
雲の基本的な描き方
まず、基本的な雲の描き方や描くときの意識についてです。とはいえ自分はプロではないですし、自分なりに調べ、描いた結果ですので、これが絶対正解というわけではないです。正解があったら楽なんですけどね…。
①雲は、自分に近いほど下面の面積が大きくなり、上のもこもことした白い部分の面積が小さくなります。逆に遠くなるとその比率が反比例の形になるということを意識して、下面のシルエットの厚みを変えて配置していくようにします。
②次に時間帯による雲への光の色と当たり方です。これは時間帯を表すのに効果的です。昼間は真上から青や白っぽい色の光が雲の上部にあたります。夕方では、太陽の位置が低くなり、太陽への距離も遠くなるため、雲の下側や横側から、赤や橙色の光が当たるようになります。皆さんご存じの夕焼けですね。
雲への光の当たり方であったり、雲の色はその絵の雰囲気にかなり影響が出るので、効果的に時間帯を表現することができます。
①雲の下面部(陰になっている部分のシルエットを描きます。
この時、奥行きを出すために、ジグザグに配置すると、空間がグンと伝わりやすくなります。手前にある雲ほど面積を大きく、密度を控えめにして、奥にある雲ほど、薄く、密集して配置するようにします。水平線に近い部分は特に薄く横に長く伸ばしていくようにします。シルエットをとるときに気を付けなければならないのは、手前の雲よりも奥の雲を分厚くしてしまうと違和感が出てしまうので、意図的でない限り薄くしたほうが伝わりやすくなります。
②雲の上部の白い部分を描いていきます。こちらでも、光の当たっている部分の面積を意識しながら、シルエットが規則的にならないように①のレイヤーの下のレイヤーに描いていきます。雲だと、柔らかいペンでぼやっと描いてしまいがちですが、ぼやかすのはふちのほうの一部だけにして、全体的にはっきりとペンを入れたほうが、それっぽくなります。③ ①と②の間に中間色で境界線をなじませるように影を入れ、①よりももう一段階くらい影色を追加して、雲により立体感を持たせていきます。最後に雲のシルエットをぼかしたり、描き加えたりして形を整えていったら、基本的な雲の描き方は完成です。
シチュエーションごとの空
今回は少ないですが、青空、夕暮れ時の空、夏の空それぞれ描いてみました。
青空
基本的な雲の描き方で描いたようなやり方で描いた雲に空の色のグラデーションと高層にあるぼやっとした雲を付け加えます。雲の影の色は、今回は海の上という想定で描いているので水色や青っぽい色で描きます。さらに空気感を出すために遠くのほうに水色をのせます。今回は薄めでしたが、絵によってはもっとはっきりと水色にしてしまってもいいと思います。これで完成です。余談ですが、同じ青空でも、これが都会の上なら、空気に細かなチリが混ざるので、気持ち灰色っぽく影をつけたり、色をのせるとそれっぽくなります。夕方の空
今回描いたもの
参考にした夕暮れの画像
最初に描いたように、夕暮れでは、太陽の位置が低くなるので、雲の光の当たる位置が下側であったり、逆光の状態になります。昼間の雲よりも夕方や夜の雲は薄くなるので、青空の時のようなもこもことしたものというより、薄く細かい雲が連なっているような感じで描きます。基本的な描き順は同じですが、のせる色が全く変わってくるので、普通に描いていって最後に色をのせるという形をとりました。参考にした画像と見比べると空気のぱきっとした感じが出ていなかったり、雲の陰の形がぼやっとしていたり、課題点は無限に出てくるので、後でリベンジしたいと思います。
夏の空
今回描いたもの
参考にした入道雲の画像
夏の空を表すもので最も顕著なのが、入道雲です。入道雲では、まず、全体のシルエットをとった後、雲がたくさん積み重なったイメージで白い部分を描いていきます。大まかな丸に分け、全体に大きく影を付けた後、小さな丸に分けて、もこもことした感じを出していきます。今回の作品は入道雲を使ったので次の欄に載せたいと思います。
今回描いた作品
今回のまとめとして、入道雲を大きく出して一枚描きました。面積は大きくとるけれど、近くにはないというのを青っぽい色をのせて、空気感で表現できるようにと意識しました。バックに雲があることで、キャラのシルエットを引き出してくれたり、キャラ周辺の密度と右上のほうの密度に差をつけることでキャラに視線誘導したりと、構図等の工夫もあるのですが、長くなってしまうのでまたの機会に。
ということで今回の「雲編」はここまでにしたいと思います。また半期よろしくお願いします。
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